【強くなるために  奇跡のレッスン②】

「いいか、キャプテン  緊張を和らげるいい方法があるんだ。プロ選手が試合前によくやっていることだよ。」

「ワァァァ〜〜」とマルキーニョスさんが大声をあげる。
「キャプテン、今、やれるか?」

このあと、キャプテンの西脇君が大声て「ワァァァ〜」と叫びました。

試合にのぞむ時は常にプラス思考でいて欲しい。そうすれば、集中力が高まってリラックスできる。緊張や恐怖心を取り除くために大切なのは仲間にかける声だ。

難しい試合になるほど声は出なくなる。連続失点すればするほどね。そんな時、仲間のかけ声一つで恐怖心もなくなる。試合の流れを変えることができるんだ。

いいかい、笑顔がなくなった時は、落ち込んでいる仲間にかける声が大切なんだよ。

私が経験した面白い話をするよ。
皆と同じくらいの子供達を教えていた頃の話だ。昨日みたいにメチャメチャ強いチームと試合した時、失点ばかりで、なかなか点が取れなかった。すると突然ペドロという選手が「試合止めてくれー」と大声を出した。「コンタクトレンズが落ちたー試合を止めて、みんな探してくれー」

その騒動で試合が、なんと30分中断したんだ。うちのチームメイトは探すために体を動かしたけれど、相手チームは動いていない。逆転勝ちしたよ。私はペドロに聞いた「オマエ、目が悪かったっけ?」「オレ、目、悪くないですよ」これがブラジル流なんだよ。

時間になったので、これで練習を終わります。今までありがとう。みんな、とても暖かく迎えてくれたことに感謝します。今度の新人戦はみんなと心は一緒だだからね。私はブラジルに帰りますが、君たちのことを信じています。ベストを尽くせば必ずできる。頑張って下さい。

  

一週間の練習はすべて終わり、マルキーニョスさんはブラジルに帰りました。

特別レッスンから2週間後、東京都新人戦地区大会の日です。
試合前、顧問のシイナ先生にマルキーニョスさんから、メールが届きました。

ひばりヶ丘中学の皆さんへ

今日は、いよいよ試合ですね。君たちなら、いい結果を得られるはずだ。地球の反対側から君たちが最高の笑顔になれるように応援しているぞ。最後にリラックスして、バレーボールを楽しめ。私の大切な子供たちへ。マルキーニョスより

そして、このメールを読み終えたシイナ先生は、

「魂が震えるだろう‼︎全力で答えろ!自分を信じろ!仲間を信じろ!ボールを繋げ、心をつなげろ!」

ひばりヶ丘は決勝戦まで勝ち上りました。

キャプテン西原君が決めました。

シイナ先生「いいよ、西脇、よく見えてんな!よくみえている。素晴らしい」

西脇君は「ちょっと、集まって。声を出そう」コートの中で仲間にかける声が出ています。

リラックスして集中力が高まり、ボールはつながっています。

最後、一点を取れば優勝です。

そして、相手チームの打ったスパイクは、ラインアウト‼︎

15年ぶりの優勝です‼︎

  

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